個人再生と自己破産の違い
自己破産のほうが世間の認知度を見れば上ではありますが、個人再生も近年では利用者が増加傾向にあります。
今回は債務整理の中でも法的手続きに位置にする個人再生と自己破産の違いについて、メリットとデメリットを比較しながらご説明しようと思います。
自己破産のメリットとデメリット
メリット
- 免責決定により債務が免除される
デメリット
- 年間程は新たな借入ができなくなってしまう
- 時価20万円以上の財産は清算されてしまう
- 職業制限・資格制限がある
- 免責不許可事由に該当している場合、免責が出ない可能性がある
- 官報に掲載される
個人再生のメリットとデメリット
メリット
- 免責不許可事由がない
- 職業制限・資格制限がない
- 住宅を守ることができる
- 債務が圧縮される
デメリット
- 7年間程は新たな借入ができなくなってしまう
- 安定した収入がなければならない
- 官報に掲載される
比較してみる
まず自己破産のメリットについてですが、これは債務の支払い免除以外のなにものでもありません。個人再生が債務圧縮に対して、自己破産は支払いが免除となりますので、この点だけ比較をすれば自己破産のほうがよさそうに感じます。
しかし、デメリットを見てみると一目瞭然ですね。自己破産には個人再生にはない、様々なデメリットがついています。たとえば職業・資格制限です。
下記にて簡単にまとめてみました。他にもまだありますが、主だったものだけ記載しています。
旅行業者 土地家屋調査士 商品取引所会員 宅地建物取引業者 建設業者 不動産鑑定士 生命保険募集人 質屋 警備業者 弁護士 司法書士 公認会計士 税理士 等
新たな借入がしばらく出来ない点と、官報への掲載はどちらも同じですが、職業・資格制限に該当している方は、個人再生での解決がむいているといえます。
とはいえ、自己破産であっても手続きさえ終わってしまえば、復権といってもう一度対象となっている職業に就くことは可能です。ただし、資格が必要となるものはもう一度資格を取りなおすところからになってしまいます。
個人再生と自己破産の違いをしっかり理解し、自分に合っている手続きを選ぶ必要があります。特に、自己破産については様々なデメリットがありますので軽々に判断してはいけません。